後立山南部(長野) 爺ヶ岳(2669.9m) 2021年9月12日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 2:19 柏原新道登山口−−5:09 種池山荘−−6:02 爺ヶ岳中峰 7:27−−7:37 爺ヶ岳南峰 7:40−−8:00 種池山荘 8:02−−9:20 柏原新道登山口

場所長野県大町市/富山県中新川郡立山町
年月日2021年9月12日 日帰り
天候
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場登山口前に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
トラックログを誤って消去してしまったので無し
コメント前日の常念岳は雨に降られて消化不良だったため翌日に爺ヶ岳へ。予想通り体力的には非常にきつかったが尾瀬の山々まで見えて展望には満足。土曜日ではないにもかかわらず、今年爺ヶ岳に登った中ではすれ違った登山者が最も多かった。紅葉にはまだ早いが稜線では徐々に進行中




前日夕方に入ったので登山口前駐車場を確保できた 扇沢駅
種池山荘到着時は明るくなっていた 昨日の疲労が残り足が重い中を山頂へ
鹿島槍ヶ岳。この時刻はまだ晴れていた 冷池山荘テント場
1羽目の雷鳥 2羽目の雷鳥
気温は+3℃前後。今シーズンで最も冷えている 南峰直下から見た中峰
爺ヶ岳中峰。先客3人あり 爺ヶ岳中峰から見た爺ヶ岳南峰
爺ヶ岳中峰から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
爺ヶ岳中峰から見た頚城山塊と北信の山々
爺ヶ岳中峰から見た志賀高原〜四阿山(クリックで拡大)
爺ヶ岳中峰から見た魚沼、尾瀬の山々
下山直前の中峰山頂。大集団で賑やか ミヤマダイコンソウは紅葉していた
ウラシマツツジ トウヤクリンドウはもうおしまいに近い
僅かに残ったコマクサ 爺ヶ岳南峰山頂
爺ヶ岳南峰から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
爺ヶ岳南峰から見た爺ヶ岳中峰、北峰 爺ヶ岳南峰から見た種池山荘方面
稜線の紅葉は先週より進んでいた ナナカマドは僅かに色づいていた
ヤマハハコ 最も紅葉が進んだチングルマ。まだ大多数は緑色のまま
ミヤマリンドウ ミヤマアキノキリンソウ
オヤマリンドウ 先週も見た白いオヤマリンドウ
種池山荘 ガラ場
登ってくる人が多く狭い場所では待ち時間が長かった クロマメ。まだ完熟には早かった
カニコウモリ 扇沢駐車場はほぼ満車
カライトソウ 針ノ木岳
オオカニコウモリ 右岸側の駐車場も満車
登山口前駐車場も満車


・土曜日に常念岳に登ったが予報に反して雨に降られてずぶぬれとなり、山頂滞在時間は1分ほどと記録的短さで消化不良。日曜日の予報は今度こそ良好で期待できるため、2日連続の北アルプス日帰りにチャレンジすることに。体力的に非常にきついと予想され、行先は北アの中でも最も楽な部類の爺ヶ岳に決めた。

・常念岳から下山後に大町に移動し、高瀬川沿いのどん詰まりの道端で休憩。大町でも後立山の稜線は雲がかかって全く見えなかったが、下界の天気は雲は多いものの晴れ間が多く、濡れたものを乾かすにはちょうど良かった。夕方になり買い物を済ませて柏原新道登山口へ向かうと、予想通りに登山口付近の駐車余地は下の方まで車が止まっていたが、日帰りや金曜日の入山者が下山したために隙間があり、登山口前の駐車場を確保できた。三股の駐車場同様、今日は真夏のハイシーズン同様にかなりの登山者が入っているようだ。

・さすがにこの時期は朝晩の気温が下がるので夏と違って車中泊も快適。酒を飲んで夜7時前に寝てしまう。明日は爺ヶ岳山頂着は日の出後の午前6時を狙って午前2時半くらいの出発を計画。常念岳の疲労が濃く残る中でどれくらいの時間で登れるだろうか。先週に爺ヶ岳を登った時の所要時間は3時間だったので、3時間半〜4時間といったところだろう。

・午前1時半に起床、早い朝飯を食って2時15分頃に出発。頭上は満天の星空だが問題は稜線も晴れているかどうか。これは少し登って針ノ木岳がシルエットで見えないと判断できない。

・出発時は長袖を着て歩き出すくらいに気温は低下しており、これなら大汗をかくことは無さそうだ。最初は足の重さはほとんど感じなかったが、歩きだして30分も経過すると明らかに足が重くなってきてペースが落ち、体温が上がって扇で扇ぎながら歩くことになった。1時間も歩くと山頂にたどり着けるのかと疑問に思えるほど足が重くなり、本当に途中で諦めて引き返そうかと悩んだほど。やはり2日連続日帰り北アルプスは相当きつかった。しかし天候は良好で針ノ木岳がシルエットできれいに見えていて稜線が晴れていることが分かり、大展望が期待できそうなので気力を振り絞って歩き続けた。

・私と同じ時間帯に出発した登山者はいなかったようで前後に光は見えない。種池山荘が見える場所では山荘前に出てきた登山者のライトの光が見えた。また、針ノ木峠付近にも2つの光が確認できた。まだ周囲は真っ暗なので大町市街地の夜景が輝いていたが、市街地が見通せる場所は非常に少ないのであった。

・「一枚岩」の標識が標高2000mのチェックポイントで、爺ヶ岳山頂までの標高差で半分まで登ったことになる。ここからまだ2時間近く歩く必要があり、ここまでの疲労度合いを考えると気が遠くなりそうだった。

・「石畳」付近から登山道の傾斜が緩んで一時的だがやっと楽になり少し元気になる。アザミ沢、ガラ場と通過して鉄砲坂から再び登りがきつくなる。もう周囲は明るくなりライト不要で歩けるようになっていた。少し風を感じるようになり、稜線に出る前に防寒着を着用した方が良さそうだ。今はとりあえずの防寒装備として毛糸の帽子、防水手袋、ネックウォーマーを着用した。

・種池山荘前で登山靴を一度脱いで長ズボンを履いて、上半身には長袖シャツにウィンドブレーカを羽織る。小屋の前からお花畑上部を横断する箇所では風は弱かったが、ハイマツ帯に入って県境稜線上に出ると冷たい北西の風が直接吹き付けてかなり寒い。温度計を見ると約+3℃と今シーズンで最も気温が下がっていてさすがに山ではもう秋だ。先週は全く色づいていなかったナナカマドは僅かに黄色くなり始め、チングルマは一部の株が赤くなり始めていた。紅葉のピークは2週間後くらいだろうか。

・この時は頭上は青空が広がり、東の低い位置に太陽が見えていて逆光で眩しいくらいだった。概ね日本海側ほど天候が良く、南へ行くほど雲が増えて天候が悪いようだ。残念ながら八ヶ岳や富士山、南アルプスは雲に覆われて見えていない。

・爺ヶ岳への登山道上に見えている登山者は1人のみだったが、見えない範囲にさらに数人先行しいるのが後で分かった。さすがに日曜朝は土曜朝と違って小屋泊まりの人がいるのでそれなりに多い。冷池山荘のテント場をデジカメでズームするとたくさんのテントが見えていた。もうテントを畳んで出発した人がいるだろうから、昨夜はほぼ満杯だったようだ。

・爺ヶ岳南峰へと低いハイマツ帯を登っている途中で別々の2羽の雷鳥に遭遇。どちらも登山道から10mくらい離れた場所にいたので普通に歩いていたら見落としてしまうが、今回は雷鳥がいないか周囲をキョロキョロしながら歩いていたので気付くことができた。昨日の常念岳に続いて2日連続で雷鳥を見ることができた。

・爺ヶ岳南峰には数人の登山者の姿が見えているが、私はいつもと同じく往路では南峰はパスして最高峰の中峰に向かった。種池山荘から南峰直下までの登りもきつかったが、展望が無い樹林帯と違って森林限界を超えた稜線は大展望で足は重くとも気持ちよく歩ける。

・南峰と中峰の鞍部ではまだコマクサが1株だけ頑張って残っていた。近くのトウヤクリンドウの群落は萎れかけ、もうおしまいの時期だ。先週はウラシマツツジしか紅葉していなかったが、今週はミヤマダイコンソウも赤くなっていた。

・縦走路を離れて爺ヶ岳中峰山頂へ向かう。山頂には種池山荘からやってきたっと思われる軽装の先客が3名、冷たい西寄りの風を避けるため東側直下で休憩中。気温は+3℃のままで真夏と違って日差しがあるのは有り難い。東の空にはかなり霞んでかろうじて志賀高原の山が見える程度で遠望はイマイチ。でも頚城山塊は今日は良く見えていて、黒姫山や高妻山、飯縄山も雲の上に突き出していた。北アルプスの山々では奥穂高のみ雲が絡んで姿が見えないがそれ以外は勢揃い。昨日のガスと雨を考えれば満足のいく大展望と言えよう。

・今日はかなり疲れたので中峰で大休止。日曜らしく次から次へと入れ代わり立ち代わりに登山者が上がってきて、2つほど大パーティーもいた。小屋からの往復組だけでなく、鹿島槍方面に向かうもの、逆に鹿島槍方面からやってくるものも。時間経過と共に東の展望がはっきりしてきて、最終的には越後三山の越後駒ヶ岳や中ノ岳、尾瀬の平ヶ岳や燧ヶ岳、至仏山も見ることができた。ここまで見れれば奥日光の山々も見えてよさそうだが、南にいくほど雲が増えている影響か全く見えなかった。

・1時間半ほどの休憩で下山開始。いつの間にか太陽は雲に隠れて日差しが無くなり寒くなってきた。帰りには南峰に立ち寄ったがこちらも賑わっていた。ただし冷たい風がここでも強く、山頂標識付近では長時間の休憩は寒くて無理そうだ。

・何度も経験があるが、爺ヶ岳の場合は中峰や南峰山頂周辺だけ風が強くて数10m標高を下げると風が急激に弱まることがあり、今回もそのパターンだった。その標高ではまだハイマツは地を這う高さで風除けにはならないのに不思議だ。今日のように風が無くても寒い場合には風が無くなるのは大いに助かる。

・帰りも雷鳥がいないか探しながら歩いたが、残念ながら発見することはできなかった。

・種池山荘前で防寒着を脱いで放熱対策をして登山口へ向かう。今日は日曜日だが土曜日と変わらぬほどたくさんの登山者が上がってきて、道幅が狭い場所では待ち時間が長かったこと! 次から次へと上がってきていた。爺ヶ岳へ登るのは今年で4回目だが、間違いなく今回が最も人が多かった。まあ、昨日の駐車場の入り具合を見てもそれが分かったが。

・疲労があっても下りは楽で、私にとっての通常の所要時間とほとんど変わらず、登り登山者とのすれ違いでの待ち時間を考えれば速いくらいだった。日差しが無くなったおかげで帰りは適度に涼しくて大汗をかくことなく下山できたため、今回は水浴びは無し。車に到着した直後に隣に駐車していた車の主も到着。こんなパターンは珍しい。名古屋ナンバーのご夫婦で、珍しくも奥さんの方が車のハンドルを握っていた。

 

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